[2014年10月30日]
第一回東京都受動喫煙防止対策検討会を傍聴して-事務局長
昨日行われた、東京都の第一回受動喫煙防止対策検討会を傍聴してきました。
事の発端は、舛添都知事がオリンピックに際して受動喫煙防止に取り組む必要性を言及したことです。
そこで、委員が集められ、昨日は8人の委員が参加、当喫煙文化研究会からは順天堂大学医学部奥村康先生、獨協医科大学放射線科医師の名取春彦先生が出席しました。
巷では、某松沢成文議員が、またもや受動喫煙防止推進議員連盟を立ち上げたとのことで注目が集まり、大手メディアも多数取材に来ていました。
第一回ということもあり、各委員の主張から始まったのですが、やはりというべきか、愛煙家側の委員は奥村先生と名取先生のみ。後の委員は全員反対の立場です。これでは公平ではありません。
その中で、日本癌学会理事長の野田哲生氏はおもむろに資料を取り出し、たばこがいかに健康に悪いかを論じはじめました。手元に渡されたその資料を見ると、資料提供;国立がん研究センター、望月友美子と書いてあるではありませんか。望月女史といえば、禁煙論者の最先鋒で、メディアでことごとく発現されている方です。
しかし、自分が委員に選出されなかったのに、野田氏を使い、自分の主張を述べるという手法に疑問を感じずにはいられませんでした。
また、これはたまたま席が近かったので聞こえてしまったのですが、中央大学大学院法務研究科教授の安念潤司委員が、座長に選出されると「まさに出来レースよ。」と微笑んでいる姿が。この検討会は全て出来レースなのでしょうか?
このような状況下で、奥村先生は「免疫機能に関して言えば、喫煙者の方が免疫機能が強いので、たばこのデメリットは無いと思う」と毅然と述べられました。
続いて名取先生は、大所に立った意見で、「放射能が微量でも危険なので一切排除すべき、いやX線はみとめるべきとの大論争がある」と例を出したうえで、「科学的エビデンス(証拠)を出し合ってもコンセンサスは見つけるのが難しく平行線なので、喫煙者、非喫煙者双方がまずは納得できる最低限の落としどころを見つけ、東京オリンピックでも喫煙者、非喫煙者に関わらず外国人観光客に『おもてなし』をすべきだ」と主張されました。
初回はこちらで終了したのですが、帰りのエレベーターでたまたま、先の望月女史と乗り合わせることになりました。エレベーター内は当然ですが静かなので、全ての会話が聞こえてきたのですが、なんと「サイエンスにコンセンサスなどあるわけないわ」と小ばかにしたように言い放ったのです。
私は耳を疑いました。仮にも職業が同じ医師である名取先生が、大所に立っておっしゃったことを無下に否定なさっていたからです。これではそれこそコンセンサスは得られないととても残念な気持ちになりました。
この検討会は3月まで行われますが、そもそも人格否定をするような望月氏の入れ知恵をされている野田氏が入っているような検討会が「公平、公正」に取りまとめた意見を出せるのか大いに疑問です。