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[2014年3月11日]

肉やチーズを採り過ぎると死亡リスクが増加?

世界中の肉好きを絶望させる検証結果を発表したのは、南カリフォルニア大学のバルター・ロンゴ教授らから成る調査チーム。彼らが、50歳以上のアメリカ人約6400人を対象にして、食事と健康との関連性をリサーチしたのだ。その結果……。

・死亡リスクが2倍に

50〜65歳で肉やチーズを多く摂っている人は、同年代のそうでない人に比べて、死亡するリスクが2倍になることが判明。それだけではない。ガンによる死亡率も4倍に! このリスクの高さは、喫煙に匹敵するらしい。

なぜ、肉やチーズでそんな結果になるのか? 原因は肉やチーズなどに含まれている動物性タンパク質だ。それが、ガンなどの腫瘍を大きくすると同時に、細胞の老化を促進するもよう。

ただし、同じ動物性タンパク質でも、魚由来のものは支障が少ないのか、博士ら調査チームは、動物性タンパク質を魚から摂るように勧めている。また、豆類などの植物性タンパク質を選んだ方がいいとのこと。

・65歳という年齢がキーに

しかし! 不思議なことに、これは全ての年代に当てはまる訳ではないのだ。調査結果によると、65歳以上になると、タンパク質を多く摂っている人は、ほとんど摂っていない人と比べて、死亡するリスクがおよそ30%減るという。つまり、65歳以上ならば、より多くタンパク質を摂った方がいいのだ。

これは、65歳以上になると、衰弱を防ぐためより多くのタンパク質が必要になることに加え、加齢によりタンパク質を吸収する力が衰えるためらしい。

・タンパク質の摂取基準は?

では、どれくらいの基準ならOKなのか? 50〜65歳の場合は、体重1kgにつき、約0.8gが1日の基準だという。つまり、体重が約60kgの人は、タンパク質はおよそ48g、体重が70kgの人はおよそ56gが目安となる。

一方、65歳以上になると、基準はぐっとアップ。体重1kgにつき、約1.2gだ。なので、体重が約60kgの人はおよそ72g、70kgの人は84gとなる。

・反論意見も

なお、この検証結果に対しては他の研究者から反論も。「喫煙は私たちの健康にとって完全に害悪であり、タンパク質の摂取とは同等に並べられない」「ガンとタンパク質の摂取との関連性には、もっと検証が必要」などの指摘もある。

ただ、どちらにせよ今回の検証結果は、特に肉が好きな人にとってショッキングなものだ。50歳以上で「肉が止められない」という人は、65歳からのお楽しみにしておくといいかもしれない。

喫煙文化研究会の見解
これぞ、疫学調査の限界を示したものです。病気は複合要因なのに、全てをタバコのせいにすること自体が間違っています。
吸わないでストレスをためるほうが、免疫学的によっぽど悪いのです。

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