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[2014年10月27日]

マクドナルドも全面禁煙 オアシスを失った喫煙独女はどこへ向かう?-独女通信

「正直感想としては驚きよりも『ああついにきたか……』という感じ。今のご時世やマクドナルドの売り上げ不振のニュースを聞けば、まあ仕方がないかなとは思います。でも、これで女性の喫煙者は、ますます居場所がなくなりますね」

そう肩を落とすのは、喫煙者のサワコさん(独女・38歳)だ。

サワコさんが落胆したニュースというのは、今年8月に決定したファーストフード「マクドナルド」における国内全店の完全禁煙化。タバコを吸わない独女にとってはあまり関心がない出来事かもしれないが、これが喫煙者、特に女性にとっては一大事なのだという。

「今どきのオフィスは禁煙が当たり前。もちろん喫煙スペースはありますが、できればそれ以外にもコーヒーとタバコでちょっと一服する場が欲しいんです。私の場合は仕事帰りにマックへ寄って、コーヒーとタバコ片手にぼんやりするのが至福の瞬間だったのに。本当はコーヒーだけならスタバが好きですが、テラス席があるお店は限られてるし……」(サワコさん)

ネオマーケティングが喫煙者を対象に行った「ファーストフード店での居心地調査」によると「最もよく飲食するファーストフード店は?」という質問に対して、女性の一番多かった回答は「マクドナルド」で54.0%。これは2位の「モスバーガー」(20.4%)を大きく引き離す圧倒的支持となっている。

さらに女性喫煙者への「ファーストフード店に行くのはどんな時か?」という問いに対し、「食事を取るため」に次いで58.0%と半数以上にものぼった答えが「たばこを吸うため(休憩するため)」というもの。ちなみに男性喫煙者が「たばこを吸うため」と回答した割合は43.2%。女性のほうがファーストフード店を喫煙目的で多く利用していることが良くわかる。

なぜ女性は喫煙目的にファーストフード店を利用することが多いのか? 喫煙歴15年というベテラン? のマリコさん(35歳)はこう分析する。

「それはやはり、女性は特に表立って喫煙することが男性と比べると気が引けるからだと思います。例えば外でランチやお茶をするとき、男性同士だと喫煙者同士の確率は女性より高いですよね。また1人だけ喫煙者という場合でも、男性だと気を遣って『タバコ吸いますか?』と気遣ってくれるシーンも多い。でも女性はそうはいきません。前提としてタバコを吸わないのが当たり前なんです。そうなると我慢するしかない」

またマリコさんによると、かつてタバコが吸えるオアシスとして重宝していたのが「タクシー」だったという。

「私は仕事でタクシーを使うことが多かったので、かつては乗ると必ず一服していました。タクシーの運転手さんも『女性は気軽に吸える場所がないから、男性よりタクシーで吸う人が多いんだよね』なんて言っていましたよ。でも今ではタクシーも禁煙が当たり前だし、そうじゃなくても躊躇してしまいます」

そうした時代の中、喫煙女性のオアシスだったマクドナルドが全面禁煙化した影響は、確かに大きいだろう。現に前述の「ファーストフード店での居心地調査」の中で「たばこを吸いたい時に禁煙の店だった場合どうしますか?」という問いに対し、喫煙者女性の49.6%が「その店は諦めて喫煙できる店に行く」と回答している。

「スターバックスなどはテラス席で喫煙可能な店も多いですが、これから冬になると寒くて耐えられませんよ! それなら諦めて喫煙席があるドトールに行きます!」こう語るのは前述のサワコさん。

マクドナルドの全面禁煙にともなう女性たちの嘆き、彼女たちはこれからどこでリラックスをすればいいのだろうか?

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